2009年11月2日

3時間で「専門家」になる私の方法

Webがすべてを変えた

人々の「情報処理能力」の差というのは、最近どんどん大きくなってきているのではないだろうか。

ここでいう「情報処理能力」というのは、情報を、
  1. 収集して
  2. 整理(取捨選択)して
  3. 整理した情報をもとに新たな情報をアウトプットする
といった一連の流れを行う能力のことだ。

厳密にいうと(3)の「整理した情報をもとに新たな情報をアウトプットする能力」の格差は、30年前も今もそんなに変わっていないかもしれない。文章を書くのがうまい、同じ情報から人とは違った発想が出来る、といった能力はセンスによる部分が大きいからだ。

格差が広がったのではないかと思われるのは、(1)と(2)の「情報を収集する能力」、「情報を整理する能力」。理由は、Webの登場。今や、Webを使いこなせるかどうかが、上の2つの能力に直結してしまう状況になりつつある。

どうすればWebを使いこなすことができ、情報処理能力を上げることができるのか。それを説明したのがこの本。
3時間で「専門家」になる私の方法
佐々木 俊尚
PHP研究所
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まず、なぜ、Webの登場が情報処理能力格差を広げてしまったのか。

本書では、Web以前の整理法として、梅棹忠夫「知的生産の技術」、立花隆「知のソフトウェア」、野口悠紀雄「超整理法」が例として挙げられている。著者はこれらの整理法は、

P24
「情報を蓄積し、その蓄積の中から情報を選び出す」という蓄積至上主義である
と説明する。Web以前は

P17
「まず情報を自分のところに蓄積する」という段階が頑として存在して
いたからだ。

Webの登場により状況は一変した。私たちの前には、既に膨大な数の情報が蓄積されている。

P28
インフレを起こした膨大な情報を前にしてわれわれがやるべきことは、「膨大な情報の中から、いかに的確に情報を選別し、他を捨て去るか」ということ
なのだ。

3時間で「専門家」になる方法

それでは著者の方法はどんなものなのかというと、びっくりするほどオーソドックス。

情報収集の第一段階として有料の新聞記事検索サービス「日経テレコン21」を紹介しているのは、いかにも元新聞記者といった感じだが、その後は、Googleの検索や、はてブ、2ちゃんねるなどの紹介。筆者自身、

P166
わたしがこれまでやってきたような情報収集スキルは、実のところネットに精通している人であれば、誰でも無意識的にやっているような作業に過ぎません。それを読んでわかるように可視化したのが、これまで私が説明してきた内容です。
というように、「ネットに精通して」いない人にこそためになる内容だろう。

正直、情報整理術として勉強になった部分はほとんどなかったが、それなりに「ネットに精通している人であれば」当たり前の内容を、クオリア、セレンディピティといった言葉を交えつつ、いかにも説得力のある文章に仕上げているのはさすが。ここらへんが「整理した情報をもとに新たな情報をアウトプットする能力」なのだろうか。

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