2009年6月14日

ザ・ノンフィクション 漂流家族 ~竹下家の9年~

昼下がりの衝撃

君は見ただろうか。
ザ・ノンフィクションを。

君は見ただろうか。
ある家族の波乱の歴史を。

北海道編と埼玉編が2週にわたって放送された、「ザ・ノンフィクション 漂流家族 ~竹下家の9年~」。

衝撃的だった。日曜日の昼下がりに特に予定がなくて良かったと思った。面白いと言っては不謹慎なのかもしれないが、下手な映画の数十倍面白かった。フジテレビにはぜひブルーレイ化して欲しい。

漂流家族・竹下家の登場人物

カッコ内は2000年4月時点での年齢

父・竹下勝裕 (40)
母・敦子 (35)
長女・恵美 (10) 面倒見がよい
二女・愛美 (10) おてんば
三女・成美 (9) マイペース
四女・望美 (7) のんびり屋
五女・瞳美 (4)
六女・秀美 (2)

保証人・桜庭正昭

漂流家族・竹下家、その歴史

誤りなどあるかと思いますので、ご了承ください。あくまで参考程度に…
以下、敬称略。

1989年6月
練馬のスナックで出会い同棲していた勝裕と敦子が、双子(恵美と愛美)の出産を機に結婚。
最近流行りのできちゃった婚おめでた婚を先取り。

埼玉・川越の2LDKのマンションで暮らす。

2000年4月
山村留学に申込み、一家で北海道・浜頓別町に移住。パンフレットのキャッチフレーズは「暮らしませんか、北の大地で」。
3年以内に家を建てるのが町との約束。土地はタダで提供。3年間は町が用意した家に住むことができる。その間の住居費は実質タダ。

2003年
勝裕、産業廃棄物処理業者の正社員。現場責任者に。敦子も同じ職場で働く。
近くに住む、牧場を営む桜庭さんに住宅ローンの保証人になってもらい、2000万円の家を建てる。

2004年元旦
恵美が豚の角煮をこがし、勝裕が怒鳴りつける。

2004年1月
勝裕と職場の上層部が対立し、勝裕と敦子が辞表を提出。
桜庭さんに報告に行ったところ、仕事だけはやめるなと怒られる。その後、辞表を撤回し職場復帰。

2008年3月
恵美と愛美が高校を卒業。恵美は水産加工会社に就職し一人暮らしを始める。

2008年4~5月
再び勝裕と職場の上層部が対立し、勝裕と敦子が辞表を提出。
今回は桜庭さんも引き留めず、一家で浜頓別を離れることを決める。

2008年5月9日
仕事も住居も決まらないうちに浜頓別を出発し、車で20時間かけて埼玉・越谷に到着。奇跡的に即日入居可能の物件を探し当てる。

高校生の成美・望美は浜頓別の高校に休学届を出す。

勝裕、土木の仕事が決まる。正社員。
敦子、飲食店でパート。
愛美、ラーメン屋でアルバイト。
成美・望美、ファミレスでアルバイト。

2008年8月
勝裕、プライドを曲げられず、仕事を辞める。
成美・望美、浜頓別の高校に退学届を出す。

2008年11月
越谷に来て以来、浜頓別の家のローンを一切払わず電話にも出ない竹下家に会うために、桜庭さんが浜頓別から越谷にやってくる。勝裕、「浜頓別の家を手放すつもりはない」と宣言。桜庭さんにゲンコツされる。
今年(2008年)一杯待ってもらうことに。

勝裕、運送業者で見習い扱いで働き始める。

2009年4月
敦子、桜庭さんに会いに浜頓別に行く。浜頓別の家を処分することを決める。ローンは桜庭さんが払い続けることに。

2009年4月
敦子が姿を消す。その後、「しばらく時間をおきたい」との連絡が入る。

アメリカンな竹下家

竹下家ご夫妻の考え方にはどうもついていけないところが多い。
北海道に移住して最初の冬に、冬の間の娯楽のために貯金のほとんどを使ってコンポやパソコンなどの電化製品を購入しちゃう(敦子「なんとかなると思っていれば、なんとかなりますね」)。勤め先も住居も決まってないのに車で埼玉に行っちゃう。ローン払ってないのに焼肉食いに行っちゃう。お金ないのにタバコ吸いまくっちゃう。すぐ仕事辞めちゃう。

なんなんだ!君たちの辞書に計画と言う言葉はないのか!

こんな竹下家ご夫妻の発想が何かに似てるなと思ったら、あれだ。アメリカ人だ。後先考えず、買っちゃう。なんとかなるさと思って、何でも買っちゃう。

サブプライムな竹下家

いったいどこで歯車が狂ってしまったのか?

一番の間違いは家を建ててしまったことだろう。2000万円のローンを組めてしまったこと、と言ってもいいかもしれない。そもそも、通常ならば竹下家に2000万円のローンなんて組めるはずがない。しかし、山村留学を成功させたい町の思惑があったり、地域の活性化を望む桜庭さんが保証人になってしまったり、という特殊な要因が重なって借りることができちゃった。これが一番の過ちだったのだろう。

この構造が何かに似ていると気づかないだろうか。そう、サブプライムローンだ。
本来支払い能力のない竹下家(=サブプライム層)が、ローンを組めてしまった。まさにサブプライムローンの構造そのものではないか。アメリカのサブプライムローン問題では、保険会社や投資銀行などの貸した側がクローズアップされることが多いが、ミクロな視点で見ると、アメリカには竹下家みたいな家族が山ほどいると言うことだろう。そう思うと、この不況はちょっとやそっとじゃ回復しないんじゃないかと思えてくる。

竹下家(と桜庭さん)から得られた教訓

保証人にだけはなってはいけません。

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