2009年5月30日

オオカミ少女はいなかった

すでに否定されている、あるいは正しいという証明もないままに既成事実として信じ続けられている「神話」。心理学の世界におけるそのような「神話」を紹介した本。

なかなか読みやすい本だった。

オオカミ少女やサブリミナル効果といった有名な話を例に、残された事実からその疑わしさを示している。明らかに捏造だろう、というような話が、引用に次ぐ引用の結果いつの間にか真実となってしまう。

引用する者、あるいはその読者が、ろくに原典にさかのぼらないのがそもそもの問題だと筆者は主張する。これは心理学に限らずどの分野の学問に対しても言えることだろう。

エピソードによってはところどころに筆者の憶測(~であろう、~のような気がする)が混じっているのは御愛嬌。あくまでも憶測なんだからあとは原典を読んで自分で考えろ、という筆者の隠されたメッセージだろうか。

オオカミ少女はいなかった 心理学の神話をめぐる冒険
鈴木 光太郎
新曜社
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